[天翔艦隊へ]


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バシー海峡遭難の歌

作詞・作曲:不明

著作権:無登録


前奏あり


前奏なし

(前奏4小節)

一、
暁の暁の
静間(しじま)を破る水柱
はっと気づいて出で見れば
はやわが船は四十五度
右に傾き傷つきて
あえぎあえぎの痛ましさ

二、
ああ今はこれまでと
熱き涙の決別を
告げて躍りし海原よ
泳ぐ夢中の数メーター
友の姿を求めつつ
呼ぶも悲しや波の音

三、
ああ夢か幻か
流るる命夢に似て
筏の上の君が代は
ああ我が命の行く末を
思えば星が流れ散る
東雲(しののめ)無情に垂れ下がる

四、
何のその何のその
死んでなるかと気は張れど
空腹悲しや水もなし
今は最後と東(ひんがし)を
遥かに拝めば夢なるか
見えたぞ見えたぞ救助船

五、
救われて救われて
飛沫(しぶき)に消えし戦友の
昨日の笑顔偲(しの)びつつ
仰ぐ夜空の星の色
月さえ冷たく冴え渡りゃ
またも涙がこみ上げる

六、
幾千の幾千の
恨みも深しバシー海峡
潮風騒ぎ波荒れて
痛恨永久(とわ)に忘るなし
おのれ敵めよ敵艦よ
敵は討つぞ必ずに

成立年不詳


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