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道は六百八十里

作詞:石黒 行平
作曲:永井 建子

著作権:消滅(詞・曲)

一、
道は六百八十里
長門の浦を船出して
はや二(ふた)とせを故郷(ふるさと)の
山を遙かに眺むれば
曇り勝ちなる旅の空
晴らさにゃならぬ日の本の
御国の為と思いなば
露より脆(もろ)き人の身は
ここが命のすてどころ
身にはたま傷つるぎ傷

二、
負えどもつけぬ赤十字
猛き味方の勢いに
敵の運命きわまりて
脱ぎし兜(かぶと)を鉾(ほこ)の先
刺してぞ帰る勝ちいくさ
空の曇りも今日晴れて
一際高き富士の山
嶺(みね)の白雪消ゆるとも
勲(いさお)を立てしますらおの
ほまれは長く尽きざらん

明治二十四年五月

 ……作詞者が明治20年代に軍曹として陸軍教導団の教官をしていた頃の作(後に弁護士となる)。歌詞の「道は六百八十里」「長門の浦」が何の意味かは判然としない。前者は「口調で決めた」との作者の言が伝えられている。
 元来永井健子の作曲で、ここで紹介しているのがその曲だが、いつのまにか三善和気作曲の「出征」の旋律で歌われ出し、そのまま広まった。


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