一、
天に溢(あふ)るるその誠
地にみなぎれるその節義
楠公父子(なんこうふし)の精忠(まごころ)に
鬼神(きじん)もいかで泣かざらん
二、
天皇(すめらみかど)の御夢(おんゆめ)に
入るも畏(かしこ)き笠置山(かさぎやま)
百万の敵滅ぼして
旗風高き千早城
三、
七度(ななたび)人と生まれ出で
殲(つく)さで止まじ君の仇(あだ)
誓いの詞(ことば)雄雄しくも
千古(せんこ)朽ちせぬ湊川(みなとがわ)
四、
その名もかおる桜井の
父の遺訓(おしえ)を守りつつ
葉はその陰に生い立ちし
楠の若葉のかぐわしさ
五、
再び生きて還らじと
かねて思いし合戦に
四条畷(しじょうなわて)の白露(しろつゆ)と
消えても玉の光あり
六、
忠勇義烈 万代(よろずよ)の
青史を照らす真心は
死せず滅びず永久(とこしえ)に
日本男児の胸の血に
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