[天翔艦隊へ]


Download

桜花

作詞:大庭 景陽
作曲:不詳

著作権:無信託(詞)

一、
我が国守るもののふの
大和心(やまとごころ)を人問わば
朝日に匂う山桜
咲くや霞(かすみ)も九重(ここのえ)の
左近(さこん)の花に東風(こち)吹かば
四方(よも)に打ち出んもののふの
守れ守れやほこりとて
仇(あだ)し叢雲(むらくも)うちはらい
千春万秋(せんしゅんばんしゅう)動かざる
皇御国(すめらみくに)の大御代(おおみよ)と
ともに世界にたぐいなき
桜花(さくらばな)こそ目出度(めでた)けれ
桜花こそ忠義なれ

二、
都に東風は吹きすさび
伯耆(ほうき)の国の杉坂の
後を慕いて高徳(たかのり)が
仮屋(かりや)の御庭(にわ)の桜木に
留めし十字の言の葉は
赤き心を墨ぞめの
花とその香をきそいける
世にも稀なる忠烈は
幾千代かけて香(かんば)しく
やまとおのこの鑑(かがみ)ぞと
春の霞のそが中に
いとど昔の忍ばれて
ますら武夫(たけお)のいやまさる

三、
帝(みかど)に仇なすものあるか
国に敵なすものあらば
忠義の剣(つるぎ)ふりかざし
ただ一撃(ひとうち)にきりたおし
国たいらげて安らけく
すめら帝の御威徳(ごいとく)を
広く世界にかがやかし
桜の花ともろともに
千春万秋迎えんと
矢竹心(やたけごころ)のいやまさる
やまと男子(おのこ)の忠烈は
桜とともにためしなし
桜とともにたぐいなし

明治二十年
「明治新体詩選」


曲目に戻る

タイトルに戻る