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艦影画像製作法


 よく質問を頂くので、縮尺1m=1pixelの艦影画像を製作する方法を取り上げてみました。


用意するもの
 資料:艦型図(20cm程度のもの、できれば複数)、できる限り真横方向からの写真(あれば)
 道具:定規(30cmと15cm程度のもの2本)、電卓、メモ帳、筆記用具
 機材:パソコン(Windows)、マウス、MSペイント

 ここでは戦艦長門を例として解説する。


手順1
 艦型図を探す。手近なものでは「世界の○船」や「日本海○艦艇写真集」など。複数の資料を比較考察しつつ作業を進めるのがよい。なお、作業中に本を痛めることがあるのでできればコピーを取る。

 戦艦長門の艦型図は「日本海○艦艇写真集」に詳しいので、これの原寸大コピーを用意する。拡大してもよいが、あまり大きくても意味はない。この程度の縮尺なら20cmもあれば十分。

手順2
1.
 ウィンドウズの「スタート」「プログラム」「アクセサリ」から「ペイント」を立ち上げる。「変形」「キャンバスの色とサイズ」で大きさを決める。長門は全長215.8mだから、四捨五入して幅は216pixel。高さは60pixelもあればいいだろう。カラーはモノクロにしておく。

2.
 ここで計算。用意した「日本海○艦艇写真集」の艦型図から全長を定規で測り(176mm)、これで図の幅(216pixel)を割る。つまり、図面上の何mmが1pixelに相当するかを求める。216÷176=1.22727…、四捨五入して1.23。1.23mmが1pixelに相当するわけだ。この数字をメモしておく。

手順3
1.
 いよいよ製作にかかる。
 まず、船体から始める。艦型図の乾舷を定規で測る(船首楼6mm、艦尾3.7mm)。これにさきほど求めた1.23をかけると、何pixelに相当するかわかる。6×1.23=7.38、3.7×1.23=4.551で、四捨五入するとそれぞれ7pixelと5pixel。この分だけ塗りつぶす。

 同時に、10pix毎に区切った「ゲージ」を作っておく。図中にあるのがそれで、コピー&ペーストすれば簡単。ここでは船首楼の長さを測っている。

2.
 次に砲塔を作る。これも定規と電卓の仕事である。1つ作ったらあとはコピー&ペースト、水平反転でOK。やはり「ゲージ」で位置を測って設置する。艦首、艦尾の形状と砲廓などの上甲板の構造物も大まかに作っておく。

 長門の場合は簡単だが、船首尾に著しいシアがあると作りにくい。

3.
 定規と電卓で艦橋構造、煙突、後檣などの位置を決定する。定規の読みの問題や、四捨五入の結果どうしても数pixelの誤差がでる。この誤差の配分作業が艦影画像製作の極意であると思う。

 この作業は一旦ハマってしまうとなかなか終わらない。

4.
 艦橋構造、煙突、後檣の高さを決定し、それに合わせて支持構造を作る。

 この辺りも微妙な調整が必要だが、まあ適当でよい。少々変と思っても他人には分からない。

5.
 艦橋構造や後檣付近を作り込み、マストの高さを決定する。この時写真があると光が透過する部分がよく分かる。最終的に画像の高さは67pixelになった。

 大改装後の日本戦艦の艦橋構造物は嫌がらせとしか思えない。

手順3
 他の画像ソフトで透過領域を指定してGIF画像に変換し、完成! ここまでで大体30〜40分。


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