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元寇

作詞・作曲:永井 健子

著作権:消滅(詞・曲)

一、(鎌倉男児)
四百余州(しひゃくよしゅう)を挙(こぞ)る
十万余騎の敵
国難ここに見る
弘安四年夏の頃
なんぞ怖れんわれに
鎌倉男子あり
正義武断の名
一喝して世に示す

二、(多々良浜)
多々良浜辺の戎夷(えみし)
そは何 蒙古勢
傲慢無礼もの
倶(とも)に天を戴かず
いでや進みて忠義に
鍛えし我が腕(かいな)
ここぞ国のため
日本刀を試しみん

三、(筑紫の海)
こころ筑紫の海に
浪おしわけてゆく
ますら猛夫(たけお)の身
仇(あだ)を討ち帰らずば
死して護国の鬼と
誓いし箱崎の
神ぞ知ろし召す
大和魂いさぎよし

四、(玄海灘)
天は怒りて海は
逆巻く大浪に
国に仇をなす
十余万の蒙古勢は
底の藻屑と消えて
残るは唯三人(ただみたり)
いつしか雲はれて
玄界灘 月清し

明治二十五年四月
「音楽雑誌」

 ……日清戦争の直前、国民の士気を鼓舞するために、過去における最大の国難元寇を記念する計画が立てられた。福岡県博多に当時の天皇である亀山天皇の銅像をつくることになり、これを聞いた作者がその宣伝のために自ら製作したという、単なる記念的な軍歌ではない背景を持つ。
 日清戦争の際は従軍した兵士がことごとくこの歌を歌いつつ戦った。明治27年9月の平城の戦いにおいて、苦戦中の部隊でこの歌を歌いだした者があり、全部隊がこれに和して勝利を得たことがあったという。


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