一、
我が日の本に独(ひと)り咲く
桜の花より芳(かぐわ)しき
誉(ほまれ)を世界に示したる
壮烈無双の閉塞隊
二、
敵の命と頼みなる
港の口に船沈め
塞ぎて敵艦
出(いだ)さじと
決行三度の大壮挙
三、
あわれ武器をも備えざる
かよわき船を我からに
悪鬼の口に乗り入るる
身はこれ忠と勇とのみ
四、
敵も流石(さすが)に油断なく
忽(たちま)ち照らす探照灯
砲台一度に撃ち出だす
弾に海湧き天震う
五、
見る見る舷(ふなばた)破られて
舵砕くるも勇士等(ら)は
面(おもて)もふらず突進し
静かに任務を果たしたり
六、
かくてボートに移れども
我が艦遠く波荒く
敵弾雨より激(しげ)ければ
生きて還るは僅かなり
七、
ああこの勇士の魂魄(こんぱく)は
死しても朽ちず万世に
軍(いくさ)の神と留まりて
皇御国(すめらみくに)や守るらん
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