一、
暁映(は)ゆる瀬戸の海
昇る朝日の島影に
偲(しの)ぶ神武の御東征(みいくさ)や
五条の勅諭(みこと)畏(かしこ)みて
強兵(つわもの)吾等海の子は
水漬く屍と身を捧ぐ
ああ忠烈の船舶隊
二、
伝統永し五十年
聖戦幾度海越えし
勲輝く我が部隊
出師(すいし)の任の重ければ
大命一下たちまちに
我が艨艟は波を蹴る
ああ勇壮の船舶隊
三、
海浪風波(かいろうふうは)荒れるとも
爆撃雷撃繁(しげ)くとも
ただ黙々と進み行く
奇襲に勇む鉄舟群
水際(みぎわ)に上がる勝鬨(かちどき)や
上陸戦は我にあり
ああ壮烈の船舶隊
四、
潮路はるけき戦線を
銃後に結ぶ輸送船
対潜対空弛(ゆる)みなく
無線の波に打ち乗りて
我が船団はひた進む
補給の戦我にあり
ああ重責の船舶隊
五、
八紘一宇の大偉業(おおみわざ)
永久(とわ)に栄える大東亜
南溟(なんめい)北斗幾万里
我が輸送旗の行くところ
御稜威(みいつ)洽(あまね)く広めばや
打ちてし止まん心もて
ああ大任の船舶隊
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