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横廠式ロ号甲型水上偵察機(後期生産型)

発進準備中のロ号甲型水上偵察機

要目
全長:10.20m
全幅:15.69m
全高:3.67m
主翼面積:48.22u
乗員:2名
発動機:三菱ヒ式(イスパノ・スイザE)水冷式V型8気筒 200〜220hp
自重:1,000kg
搭載量:300kg
全備重量:1,300kg
速度:155.6km/h
航続時間:10.0h
上昇時間:500m/3'30"

(データは後期生産型)

概要
 大正6年(1917)に設計・製作された国産型水上偵察機で、従来のショート式、ソッピース式、横廠式の経験を十分に生かすことが出来たため、これまでの海軍機には見られなかった優秀な実用性を示した。

 横廠では直ちに大正7年に4機を製作し、11月には「ロ号甲型」と呼称され初期型にはサルムソン140馬力、後期型(大正8年以降)には三菱ヒ式200〜220馬力を装備し、大正13年までに愛知、中島などで218機という当時としては驚異的な生産を行った(うち後期型は186機)。

 大正8年4月には長距離改造型が佐世保−追浜間約1300qを11時間35分で翔破する記録を樹立したほか、民間に払い下げられた機体も昭和3年頃まで郵便輸送などに使用され好成績を収めた。


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